天下の奇祭とよばれる愛知県の「国府宮(こうのみや)はだか祭」。コロナ禍で中止されていた激しくぶつかり合う「もみ合い」が3年ぶりに復活しました。

もみ合いの中心にいるのが祭りの主役「神男」。今年 、選ばれたのは41歳の矢澤謙二さんです。

矢澤謙二さん(41)
「世の中が少しでも良くなるように頑張りたい」

「神男」を志願した理由には自身に重なった災いがあるといいます。

矢澤謙二さん(41)
「子どもが4人いたし、奥さんとももう25年ぐらい一緒にいたが、離婚することになってしまった」

3年前には経営する会社が火事になったといいます。神男に触れれば厄が落とせるとして“裸男”が押し寄せるもみ合い。過去には死亡事故も起きています。一緒に暮らしている交際相手の美保子さんは不安を口にします。

美保子さん
「過去のはだか祭をYouTubeで見て本当に大丈夫って思った。最初は」

そして迎えた「もみ合い」。神男・矢澤さんの姿はほとんど見えません。約20分後、引き上げ役の男たちが神男のもとに向かい、「儺追殿(なおいでん)」と呼ばれる建物に引き上げました。

少しずつかつての姿が戻ってきています。