「とりあえず、あの子のそばに…」事件の日の出来事

▼渡邊達子さん「美希子は末っ子です。あの子が『アニメの世界へ行く』というので、どこに会社があるのか、見に行ったこともありました。」

「なので、テレビで事件の報道が流れている時、『前に行ったことのあるところではないか』と思いました。スタジオがいくつかあって、あの子がどこにいるかはわからないんですけど、『これはあそこや』と思いました。」

「報道を見て、美希子に電話しても当然出てくれませんでした。家族で話をして『とにかく待った方がいいんじゃないか』という意見も出ました。」

「でも、親バカの私は、ただ家で待ってるというのは耐えられなくて、とりあえずあの子のそばに行きたい、と思って、娘(美希子さんの姉)と滋賀県の家を出ました。電車の中で2人で話したのは、とりあえず『あの子の近くに』ということでした。」

事件が起きた日について話す渡邊達子さん

 突然の事件の報道で、見覚えある建物が燃える様子が目に飛び込んできました。連絡が取れない娘のもとに、母、達子さんは向かうことにしました。待ち構えていたのは、報道カメラでした。