“育休時などの学び直し”に関する発言について、釈明に追われる岸田総理。31日は「反省」に追い込まれています。2010年、民主党政権下で肝いり政策として推し進められた「子ども手当」。所得制限の有無をめぐり、自民党・丸川珠代議員が当時口にした『愚か者めが』発言についてです。
いま、その所得制限をめぐり自民党内でも意見が割れています。専門家とともに、今後の議論の見通しについて解説します。

岸田総理 “育休中リスキリング発言”と「反省しなければならない」

ホラン千秋キャスター:
児童手当の話題についてです。連日、育休中など様々な状況で、“育休中リスキリング発言”で釈明に追われてる岸田総理ですが、1月31日、どんなことで反省をすることになってしまったんでしょう?

国会答弁の予算委で、立憲民主党の長妻昭元功労大臣の「自民党のある女性参議院議員がこういうことをおっしゃった『愚か者めが、このくだらん選択をしたバカ者ども絶対に許しません』総理、ひと言、反省の弁を述べていただきたい」という発言。
岸田総理は、「議論を行う際の態度、発言等において、節度を超えていたのではないか。こういったご指摘については謙虚に受け止め、反省すべきものは反省しなければならない」と答えました。

自民党 はかつて…「バラマキ」と批判していたのに??

ホランキャスター:
なぜ、こういったかつての話題を引き合いに出したのかという点について、“子ども手当”の発端を見ていきましょう。
旧民主党政権時代、10年ほど前に政権公約として、「子ども手当」の導入を掲げていました。「子ども手当」は、0~15歳までの子どもを対象に“所得制限なく”月1万3000円を支給するというのが、旧民主党のスタンスでした。
さらに、旧民主党は“子どもは「社会」が育てる”ということで、所得制限なしで、「子ども手当」を導入したいという形だったのですが、一方、自民党は“子どもは「家庭」が育てる”ということで、所得制限ありという形でした。

法案採決の際に自民党は、旧民主党の「子ども手当」を「バラマキ」と批判しました。2010年の参院厚労委では、自民党の丸川珠代参院議員の「欠陥法案をそのまま実施するのか。愚か者めが」という発言もあります。
最終的に2012年に自民党の要望を受け、所得制限が導入されました。