―――ウクライナに供与が決まった戦車が、ドイツ製の「レオパルト2」です。NATO加盟国など16カ国が保有していて、ギリシャ353両、スペイン327両、ドイツ321両、トルコ316両、ポーランド247両、フィンランド200両など合計約2300両もあるんですね。佐々木先生、これはどういう戦車なんですか。
(佐々木正明・大和大学教授 元産経新聞モスクワ支局長、ゴルバチョフ元大統領に3度直接取材の経験)はい。ドイツ語でレオパルト=動物の豹を指すんです。豹のように走行力、そして守備力もある。戦闘力もちろんあります。このレオパルトは、地面のぬかるみをもろともしない。このレオパルト2が供与されますと戦況を変える可能性がある。
昨年、ハイマースというロケット砲システムが6月に供与されましたね。それで戦況が劇的に変わっていったその可能性があります。ただこのレオパルト2も「A4」と「A6」のバージョンがありまして、ドイツは「A6」改良型を渡すんですけども今ロシア側の主要戦車になっている「T90」というのがあるんですが、レオパルト2「A4」と「T90」だとT90の方が上ではないかという指摘があるんです。
ロシア側の今日の報道を見ても、「レオパルトが来ても怖くはない」ということを盛んに報じております。「A4」はおそらくギリシャやスペインに供与されている主力戦車なんですが、「A6」はもちろん最新の改良型でありますので、ロシアの「T90」を撃破する可能性があるんですが、バージョンと供与の量によるんではないかというふうに考えております。
―――ディーゼルエンジンで運用コストが安くつくんですか?
はい、これはアメリカが供与する「M1エイブラムス」と大きな違いでやはり燃費がいい、メンテナンスもしやすい、NATO諸国、欧州が多く持っておりますので供与しやすく、保守管理訓練もしやすいのがメリットだと思います。
―――訓練には数ヶ月がかかるが、配備されれば奪還地域が飛躍的に増える可能性があるということですね。(こちらに解説を図解しました)














