「個人の判断」 私たちはどうマスクと向き合っていくべきか?

日比麻音子キャスター:
なんだか、政府のマスク着用に関する発言で、ますますマスクとの向き合い方が難しくなったと思いますが、この判断の軸とは何かあるのでしょうか?

国際医療福祉大学感染症学講座 松本哲哉 主任教授:
マスクは、コロナウイルスに対する一番有効な手段、感染対策の手段ではあります。ただ、どうも政府の方たちは、マスク着用を推奨することが何か経済の足を引っ張っているように思っているのかもしれません。
むしろ感染対策をしっかりやって、感染を抑えてからこそ、経済が動くのだというふうに思います。変な意味で、もうどんどんマスクを外していいように持っていくことは、間違った方向ではないかなと思っています

ホランキャスター:
政府がこういった判断をどんどんとしていく中で、何か納得がいかない、納得感があるなど、マスクに関して個人としてのお気持ちは?

国際医療福祉大学感染症学講座 松本哲哉 主任教授:
マスクはあくまで感染対策上必要な部分であるので、当然必要な場面では皆さんは、ちゃんと自分の判断になるけれど、今でもマスクを着用しています。
ただ、何となくマスクを外す方向に行こうとしている。今の医療現場からすれば、300~400ぐらいの人たちが1日に亡くなっている厳しい状況の中で、これから先はコロナ感染が落ち着いて行くというような雰囲気を持っていっていますけれど。別に医療提供体制が何も改善してるわけでもなく、国民が本当に安心できるような状況を作れたわけではないので。
何か変に誤ったメッセージがこの段階で広がってしまうと、これから先に新たな波が来た時に、またひどくなるのではないかということを心配しています。