さらにもう一度脱皮!

(東洋産業 大野竜徳さん)
「そして、そこでさらにもう一度脱皮します。この最後の脱皮を終えて、ようやく本当の成虫になります。

しかも、亜成虫と成虫では翅の見た目にも違いがあります。亜成虫の翅は、成虫に比べて白っぽく、くすんだように見えることがあります。

そして最後の脱皮をすると、翅が透明感を増し、晴れて成虫になります。ちなみに、この亜成虫という段階は昆虫の中でも非常に珍しく、カゲロウ類の大きな特徴の一つです。

水中で長い時間を過ごしたあと、ようやく空を飛べるようになっても、まだ一段階残っている。そして成虫になったあとは、交尾と産卵という、一生の集大成を短い時間で終えます。

長い幼虫時代に比べると、空を飛べるようになってからの時間は、驚くほど短いのです」

(東洋産業 大野竜徳さん)
「では、なぜカゲロウは、そんな短い成虫期間に合わせるように大量発生するのでしょうか。その理由の一つは、短い成虫期間の中で、効率よく仲間と出会うためだと考えられています。

成虫になれば、カゲロウにはそれほど時間がありません。そろそろ仲間が羽化するかな、ちょっとお先に外の世界を楽しんできますか、などと、のんびり待っている余裕はありません。

そこで、同じタイミングに大量の仲間が羽化することで、オスとメスが出会う機会を増やすことができます。そして、もう一つ重要なのが、食べられる側としての戦略です」