「本人がいないと診療できない」

(松本さん)
ただ、今の話だと、僕が病院の診察室で家族の相談を受け止めているみたいな感じに視聴者の方は思うと思うんですが、これ大事なポイントで、病院というのは、少なくとも初回の診察に本人が来ないと診療ができない(お金が取れない)んですよ。そこが依存症の治療を始める上でのご家族が悩む点なんですね。病院に電話をしても「本人が来なければ話にならないよ」というふうに言われちゃうんですよ。

ここで家族は路頭に迷って、「一体我々がどこに相談したらいいのか」ってことなんですね。ぜひ見ている方にしっかりと赤線を引いておいてほしいんですけれども、各都道府県・政令指定都市には少なくとも1か所「精神保健福祉センター」という行政機関があるんです。これは心の問題に特化した保健所みたいな場所です。

例えば、愛知県の中には名古屋市の精神保健福祉センターがありますし、この名古屋市を除く県域をカバーするところとしては愛知県の精神保健福祉センターがあるんです。これは日本全国どこでもこういったところがあります。 ここでは、依存症のご家族の相談とか、あるいはご家族の勉強会とかをやっているんですね。 それから依存症のご本人やご家族をサポートする様々な民間の社会資源に関する情報もたくさんあるんです。

なので、まず「あれ、うちの人、あるいはうちの子ども依存症かもしれない」と思ったときには、まず精神保健福祉センターに連絡を取って、そこで本人を無理くり病院へ連れて行くんじゃなくて、最初に疑問を感じたご家族が精神保健福祉センターで相談をしたり、あるいはその勉強会に出るというところから始めるのが一番いいかと思いますね。

〈新時代の依存症〉※この記事は後編です。

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【後編】朝のコーヒーや仕事終わりのビール… 精神科医が明かす「依存」と「依存症」の境界線

YouTube「NextTV ネクストテレビ」2026年08月22日配信より