“捕まらない薬物” 2、30年で変化した依存症

(柳沢彩美アナウンサー)
松本さんは国立精神・神経医療研究センターで薬物依存研究部の部長を務められ、依存症治療の現場に長く関わってこられました。そんな松本先生にまずお伺いしたいのが、依存症の現場で、今と昔で違うところはどんな所がありますか。

(松本さん)
いくつかあるんですが、まず1点目。例えば薬物の依存症の分野では覚醒剤など、違法薬物がこれまでは中心だったんですが、やはりこの2、30年を振り返ってみると“捕まらない薬物”。つまり、医薬品ですね。処方薬や市販薬といった捕まらない薬物が増えてきたなっていうのが1点。

それから2点目は、ネットの普及。特にコロナ禍では、お年寄りまで含めてネットにアクセスするようになったという状況がある。その中で例えば、ギャンブルなどオンラインカジノ、それからゲームもインターネットのゲームにハマる人が増えているなと。

3点目は、やはりその文化が非常に多様化してきました。人々の趣味も本当に様々で、その中で例えば推し活みたいなものが、自分の経済能力を超えて、のめり込んでしまう人がいたり、美容ブームみたいなもので、美容整形が止まらなくなってしまったり。これまで我々もあまり馴染みなかったものが一気に広がっているというのが、最近の依存症分野の特徴かと思います。