奈良県平群町の山林で進められているメガソーラーの設置工事をめぐって、周辺住民らが奈良県による開発許可の効力停止を求めた申し立てについて、大阪高裁は10日付けで、住民側の申し立てを却下する決定を出しました。

この問題は、平群町で進められているメガソーラーの設置工事をめぐって、設置区域の下流域に住む周辺住民らが、開発で水害や土砂災害の恐れがあるなどとして、県に対し、開発許可の取り消しを求めているものです。

今年6月、大阪高裁は「県の基準は、想定を上回る降雨量があれば水害などの災害が発生するおそれがある」などとして、開発許可を取り消す判決を言い渡しましたが、県側の参加人として訴訟に加わっていた建設業者が最高裁に上告しています。

住民側は「このまま工事を進めれば、水害や土砂災害が発生し、周辺住民の命を脅かすおそれがある」として、判決が確定するまでの間、開発許可の効力を停止するよう申し立てていました。

大阪高裁は10日付で、申し立てを却下しました。決定文の中で大阪高裁は、「洪水調整池などの造成工事はほぼすべて完了している」と指摘。その上で、「許可の効力を停止したからといって、容量不足などが直ちに改善されることはない。直ちに水害や災害の危険性が減少するとはいえず、効力を停止しなければ危険性が高まるともいえない」として、「重大な損害を避けるための緊急の必要性があるとは言えない」と結論づけました。