「ロシア最大の石油化学企業や影の船団を護衛する軍艦も標的」
――ウクライナ軍への協力以外に、組織独自でどのような活動を行っていますか。
先ほど主な目的について話しましたが、次は課題です。例えば、東京へ新幹線で行くことが目的だとすれば、課題は切符を時間どおりに買うことです。「黒い火花」の主要な課題の一つは、プーチンの経済と戦争遂行の最大の資金源、つまり石油・ガス産業に打撃を与えることです。
具体的には、ロシア西部ヤロスラブリ州グルコヴォの石油貯蔵施設、南部ロストフ州パルキノの石油ポンプ施設が攻撃されました。爆破によってサンクトペテルブルク周辺の幹線ガスパイプラインが破壊されました。さらに「ヴァルダイ・プスコフ・リガ」幹線ガスパイプライン、そしてニジネカムスクネフテヒム向けの供給パイプラインも攻撃を受けました。これはロシア最大の石油化学企業「SIBUR」に属する資産です。さらにカスピ海では、ロシアの「影の船団」を護衛していた「ブヤン」級小型砲艦が沈められました。その艦は輸出される石油の輸送を護衛していました。また、100両以上の鉄道機関車が破壊または損傷し、燃料・潤滑油を積んだ多数の鉄道タンク車も被害を受けました。
――ハッカー攻撃もありますよね。

はい。「黒い火花」が積極的な情報発信を始めてから優秀なIT専門家が加わるようになり、サイバー攻撃も行っています。例を挙げるとアラブガで攻撃型無人機「ゲラン」を製造している企業のデータベースにアクセス、資料を遠隔で吸い上げたうえ消去しました。アラブガで働いていた人々がほぼすべて記録されており、さらに15歳の子どもを無人機の組み立てに動員していた事実も記録されています。将来、こうした犯罪の証拠として突きつけるためです。
※後編へ続く














