コロナ禍で遅れが出ているがんの手術を効率的に進めるため、高知大学医学部附属病院で2台目となる「手術支援ロボット」が導入されました。
導入されたのは、手術支援ロボット「ダヴィンチ」の最新モデル「Xi(エックスアイ)」です。お腹や胸に小さな穴をあけ内視鏡カメラとロボットアームで手術を行うことで体への負担が少なくなるため、今や世界中で用いられています。病院では2012年に「ダヴィンチ」の運用を始め、これまでに、前立腺がんをはじめ直腸がんや胃がんなど、「ダヴィンチ手術」を1200例以上行っています。しかしコロナ禍では、コロナ患者の受け入れにより病床数が制限され他の疾患の治療に遅れが出ていて、「ダヴィンチ」の手術は最長で半年待たなければいけない状況でした。そうしたことから、病院では今月から2台目「Xi」の運用を始めていて、すでにその遅れは軽減されてきているといいます。
(高知大学医学部泌尿器科学講座 井上啓史 教授)
「泌尿器科も(ダヴィンチ手術の)適応疾患がかなり増えました。それ以外にも呼吸器外科、婦人科、消化器外科といった多種多様な手術を高知県民のみなさんにお届けしたい。適切な早い時期に手術を受けていただけるような状況にこれからなっていけば」
高知大学医学部附属病院では、現在13人の医師が「ダヴィンチ手術」の認定資格を得ていて、2台目の導入により若手医師の教育にもさらに力を入れていきたい考えです。