福島原発の事故で関西に避難した人たち。大阪地裁は国の責任は認めず、東電にのみ賠償を命じました。

2011年の東京電力・福島第一原発の事故で被ばくから逃れようと関西に避難した79世帯222人(現在221人)は国と東電に対し、1人約1500万円、総額29億円あまりの損害賠償を求めていました。

2日の判決で大阪地裁は「規制権限を行使していても事故を回避することはできなかった」などとして国の責任を否定。

一方、東電については「過大な過失によって事故が発生したとは言えない」としながらも、原子力損害賠償法による賠償責任を負うとして、一部の原告103人に対して合計9049万円あまりの賠償を命じました。

福島原発事故をめぐる集団訴訟では、2022年6月に最高裁が国の責任を認めない判断を示していて、各地の裁判でも同様の判決が続いていました。

原告代表の森松明希子さん。福島県郡山市に夫を残し、大阪で15年間、ひとりで子育てをしてきました。

2日の判決では避難の相当性がある事故後2年間について、二重生活による夫の交通費などとして、東電に360万円の賠償が認められました。

(森松明希子さん)「2022年6月の最高裁判決を乗り越えることができなかった。『原発事故はまず国の責任である』私たちはこの判決が欲しかった」

原告らは判決を不服として控訴する方針です。

判決を受けて東京電力ホールディングスは「福島県および社会のみなさまに多大なるご心配とご負担をおかけし、心より深くおわび申し上げる。今後、判決内容を精査し、真摯に対応する」とコメントしています。