1月28日にスケート・アイスホッケーの八戸国体が開幕します。これにちなんで今回はかつて国体で躍動した「元気なシニアアスリート」を特集します。
華麗な滑りをみせるこちらの男性、かつて国体の表彰台にのぼった青森県八戸市の河原木浩さん76歳です。今も競技の魅力を次世代に伝える活動に力を注ぐ訳とは。



若手選手に遜色ないスケーティングを見せる八戸市の河原木浩さん76歳。スケート歴は約50年の現役スケーターです。

※河原木浩さん
「『え!70代!?』ってよく言われますよ。ははは」


河原木さんは1月、八戸市で行われた全日本マスターズスピードスケート競技会1000メートルで、参加資格75歳以上のクラスの銀メダリストです。いくつになっても頑張れる秘訣、それは。



※河原木浩さん
「今の記録に満足している訳じゃない。もっと早くなりたい気持ちはある」


自ら挑戦し続けることで若い世代に刺激を与えたいと言います。

※河原木浩さん
「『河原木さんが70代でまだ頑張ってる。俺もがんばらなきゃ』そういう気持ちでいると思う。さっきも声かけたら『国体がんばります』って言ってた」



八戸商業高校に入学と同時に本格的にスケートを始め、これまで24回、国体に出場。2000年の八戸国体で準優勝、表彰台にのぼりました。



※河原木さん(当時)
「一生懸命練習してきた結果。出来すぎですね。最後の最後、八戸で有終の美を飾れた感じです」


その後はマスターズ大会を主戦場にし、2018年にはモスクワでの国際マスターズに出場するなど日本シニアのトップアスリートとして輝きを放ち続けています。普段は経営するスポーツショップの店頭に立つ河原木さん。市内で唯一スピードスケートシューズを研磨できる店でもあり、「後輩」たちを「足元」から支えています。



※河原木浩さん
「(スピードスケートの研磨は)30分から1時間ぐらい掛かります。だから『河原木さん、店閉めたらダメだよ』ってよく言われます」

その河原木さんが今力を注いでいるのが、スケートの普及活動です。9年前から市内の小学生を対象にしたスケート教室に携わり、魅力を発信し続けています。



※河原木浩さん
「八戸はスケートが文化だから。スケートを楽しむ人がいっぱい増えてくれたら良いな」


自身も日本一を目指し多忙を極める中、普及活動を続ける背景には地元・八戸へ、そしてスケート競技への恩返しの思いがあります。

※河原木浩さん
「スケートに育てられた部分もかなりある。スケートをやって友達が増えて、その友達が財産ですね」

1月28日に開幕する八戸国体。日本のトップレベルを目の前で見られる大会をきっかけにスケートのさらなる普及に期待を寄せます。

※河原木浩さん
「小学生の子供たちも『自分もああいう風に滑りたい、この場面で滑りたい』という気持ちになると思う。もっともっと八戸のスケートを盛り上げていきたい」

氷都・八戸が誇るスケート文化を次の世代へ繋げるために、河原木さんの挑戦はこれからも続きます。