富山県における地震や津波の被害を想定した「地域防災計画」の改定時期が、今年度末から新年度にずれ込む見通しとなりました。「想定外」の災害を防ぐため、最悪のシナリオを想定したシミュレーションに時間を要していることが理由です。

これは、20日に開かれた県の地震対策部会で明らかになりました。

県は能登半島地震を教訓に、おととし11月から有識者を集めたワーキンググループで地震被害想定調査を行っていて、「想定外」の災害が生じることがないよう最悪のシナリオで検証を行っています。

ことし1月には、11の断層における県内の最大震度の分布が調査結果の中間報告として示され、津波の被害想定を含めた最終報告は最短で秋ごろを予定していました。

しかし、20日の会合では最終報告が年度末に延期される方針が示されました。

調査の進捗が遅れている理由についてワーキンググループ座長の川崎一朗京都大学名誉教授は、国の主要活断層の長期評価などを調査の基礎資料に用いてきたものの、不十分であいまいな点があることや富山の地形や地質とつじつまが合わない点があることなどを挙げています。

地震・津波調査検討ワーキンググループ座長
川崎一朗京都大学名誉教授
「議論すればするほど、そういう基本的な枠組みには十分収まりきらないような問題があること。『想定外をなくせ』という要請に応えるためには、しばしばそういう基本的な枠組みからはみ出して委員の方々に負担をかけ、シミュレーションを繰り返してもらい、そういうことをずっと重ねてきたので成果が出るのが遅れた次第です」

県は地震被害想定調査の最終報告を地域防災計画に反映して年度末に改定する予定でしたが、改定時期は新年度にずれ込む見通しです。