地震や水害など、大きな災害が発生するたびに浮き彫りとなる避難所の環境。その改善をテーマにしたシンポジウムが東京都内で開催され、鳥取県が取り組んでいる対策などについて、平井伸治知事が報告しました。

石破茂前総理「防災庁というものをどうしても作りたかった。内閣は何かを実現するためにあるものであり、存在すればそれでいいというものではない」

総理大臣として、防災庁の設置に向けて並々ならぬ意欲を示し、尽力を続けてきた石破茂前総理のあいさつで始まったこのシンポジウム。

災害時に開設される避難所の環境改善について考え、災害関連死の低減を図ろうというねらいです。

基調講演に臨んだ平井知事は、災害発生後24時間以内にトイレとキッチン、ベッドを避難所に届ける鳥取県の取り組み「TKB24プロジェクト」などについて報告しました。

10年前、2016年4月の熊本地震では、地震による直接死50人に対し、災害関連死が、その4倍を超える218人。最も多かった死因は、63人が犠牲となった呼吸器疾患ということです。

平井伸治知事「コロナを経験し、非常に大きなレッスンを得た。最近は、(避難所の)換気をするとか、そうした具合の悪い人に対し保健師でケアする」

感染症などによる災害関連死を防ぐため、エアドッグジャパンと協定を結んだ鳥取県。提供された空気清浄機を避難所となる学校や公民館などに配備し、平常時から使用していて、シンポジウムでは、その効果について実証試験の結果も報告されました。

国立研究開発法人 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 篠原直秀上級主任研究員「(実証試験をした)すべての施設で換気は少し足りないだろうということで対策が必要だと。その対策として、空気清浄機による換気で補完すると、全施設で空気清浄機が効果的であった」

県内10の施設で行ったこの実証試験では、空気清浄機による感染リスクの軽減効果は、平均で71%と推定されること。

また、コンセントや電源の確保、機器操作の習熟などから、空気清浄機は、平常時から避難所となる施設に常設し使用することが効果的だとする指摘もあがっていました。