来年2月まで予約キャンセル 経済的損失 全貌見えず
地震の影響は、直接的な被害が見られなかった地域にまで広がっています。

熊本県の南端、人吉市にある創業92年の老舗旅館の「人吉旅館」。宮大工によって建てられた創業当時の姿をそのまま残す近代和風建築は、国の登録有形文化財に選ばれています。
2020年の豪雨災害で、1階の天井まで浸水する被害を受けたのですが、4年前になんとか営業を再開していました。
今回の地震で人吉市は、震度5弱。旅館に大きな被害はなかったのです。しかし...

人吉旅館 堀尾里美女将
「全部キャンセル。これから(予約が)増えるかなと思った時期なので、ちょっと痛い。インバウンドの方はもう来年の2月もキャンセルになって」
相次ぐ予約のキャンセル。現時点で、すでに損失額は800万円以上に。
その理由は…
人吉旅館 堀尾里美女将
「高速道路が寸断された、通行止めの区域があったので」

熊本の観光と物流を支える主な3つの道路のすべてが今回の地震で寸断されました。

地震発生時、震源が浅く、断層のずれが地表に現れた「地表地震断層」が、建造物への被害を拡大したのです。
人吉市にとって、一番の集客ルートだったのは「九州自動車道」。
本来であれば、福岡との間を約2時間半で結んでいました。ところが、その道が通行止めになったのです。
地震翌日、女将は自ら車を出し、福岡から来ていた宿泊客を送り届けることに...

人吉旅館 堀尾里美女将
「とりあえず福岡まで送り届けなきゃいけないってことで、(片道)8時間半くらいかけて博多まで行きました」
人吉旅館 堀尾里美女将
「道路の真ん中の中央線が、真っ二つに離れているのとか、歩道は隆起してたり」

14日、九州道は懸命な復旧作業の末、全線で通行止めが解除されました。

しかし、交通インフラの寸断は、まだ続いていて、観光のキャンセルや物流の停滞など、経済的な損失はまだ全容が見えてきていません。














