検察トップの検事総長に川原隆司氏が新たに就任し、記者会見を行いました。川原氏は「安全・安心な社会の実現に努め、国民の皆さまの信頼に応えたい」と抱負を述べました。
12日付で検事総長に就任した川原隆司氏は、東京都出身の61歳。慶應義塾大学を卒業後、1989年に任官し、東京地検刑事部長や秋田地検検事正、法務省の事務次官などを経て、去年7月からは東京高検検事長を務めました。
12日に行われた就任会見で、相手を威圧する取り調べや事件関係者との不適切な関係が発覚するなど近年相次いだ検察官の不祥事について問われると、川原氏は「検察活動は、国民の信頼を基盤に成り立っている」と強調。
そのうえで、「全国の検察職員が高い倫理観を持って適正に検察権を行使し、国民の信頼に応えられるよう検事総長として全力を尽くす」と述べました。
検察官の仕事については「刑事司法の要」と表現。「捜査や公判など刑事司法手続きのすべてに関わる検察官は、闇雲に厳罰を求めるのではなく、再び犯罪が起こらないように、トータルで社会の安全・安心を保ち、法秩序を維持することが使命であり、やりがいでもある」と話しました。
歴史好きで読書が趣味だという川原氏。就任にあたって、愛読書の一つである阿川弘之さんの『米内光政』を読み直したといいます。
第2次大戦期、総理大臣や海軍大臣などを務め、軍人でありながら反戦の姿勢を貫き、終戦に向けても尽力した米内を念頭に、「一番大切なことは何か。物事の本質はどこにあるのか。その判断を間違えないことこそがトップの仕事だと再認識した」と話しました。
警察や国税など関係機関からの信頼も厚く、川原氏と関係が深いある警視庁幹部は「検察官の川原氏を『捜査の師』と仰ぐ警察官もいる。幹部でありながら、現場捜査員の気持ちまでを理解してくれる親分肌だ」と話しています。
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