米・ラスベガスで行われた世界最先端テクノロジーのイベント「CES」。実家が電気店というSBSの牧野克彦アナウンサーが日本企業の奮闘ぶりを取材してきました。2023年のキーワードは「楽しむ」です。
24時間、ネオンが輝く街、ラスベガス。
<牧野克彦アナウンサー>
「ラスベガスのホテル街のすぐそばにコンベンションセンターがあるここが一番大きなホール」
さすがはアメリカ。とにかく広すぎて、歩くと時間がかかるので…
<牧野アナウンサー>
「(電気自動車の)テスラに乗って地下道を走っていきます」
移動専用の地下道、乗車は無料です。ライトアップされていて、やっぱりラスベガスですね。
<牧野アナウンサー>
「今回のCESの特徴はモビリティエリア。つまり、車の展示が非常に広くて、過去最大となっています。注目度が上がっています」
驚きなのが、マイクロソフトなどIT企業までもが車の展示をしているんです。
<牧野アナウンサー>
「今回のCESで世界的に注目されているソニーとホンダが提携した車。一番前の部分がモニターになっていて、画面が映り変わっている」
この画面を通して、運転手と歩行者がコミュニケーションをとれます。「待ってたよ」と文字を出すなど使い方は無限大です。車内には、映画やゲームを楽しめる横長のモニターが。自動運転を前提に、今後は運転手も車内がエンタメを楽しむ空間になっていきそうです。
このエンタメ要素に目をつけたのは、化粧品メーカーのコーセーです。
<コーセー 大石郁さん>
「自分の顔にプロジェクションマッピングでメイクを投影できる技術」
<牧野アナウンサー>
「顔の動きに合わせてメイクもついてくる」
今後、衣装や髪の色も映せるよう開発を進める予定で、ファッションショーの演出なども見据え、化粧品メーカーの新しい挑戦が始まっています。
飲料メーカーのサントリーは、独自のテクノロジーで世界をあっと言わせました。なんと、液体で、液体の中に絵を描いています。インクは…イカ墨。ロボットがさらさらと魚を描き上げました。
飲料で培った水分内の比重をコントロールする技術で、絵が安定して留まります。今後、結婚式で「ハッピーウェディング」とシャンパンに描いたり、テーマパークでキャラクターの絵をジュースの中に描くなど、可能性は広がります。日本企業が生むエンタメ性に世界が注目していました。
テクノロジーは、社会問題の解決にも使えます。2022年、静岡県内の保育施設で起きた子どもの通園バスへの置き去り事件。これを自社が持つ技術を生かして、解決に乗り出そうとする企業がありました。
<牧野アナウンサー>
「旭化成の『ミリ波レーダー』によって、子どもの置き去りを防止する技術。ミリ波レーダーは目に見えない電波の一種。レーダーが胸の振動などを検知し、呼吸の数が分かる」
エアコン用のセンサーを応用したテクノロジーで、社会的課題を克服したいとしています。
今回、CESで紹介されたさまざまなテクノロジー、決して、夢物語ではありません。コーセーのプロジェクションマッピングでメイクはすでに都内の店舗で体験できますし、どの企業も3年以内の実用化を目指しているといいます。
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