日本海側の海岸に大量の「ホシフグ」が打ち上げられているのが確認されていますが、富山県高岡市の海岸にも数多く見つかりました。富山湾に何がおきているのでしょうか?


記者:「ありましたフグの死骸です。こっちにも打ち上げられています」

20日朝、海越しの立山連峰がみられる雨晴海岸から1キロほど離れた砂浜に、数多くの「ホシフグ」の死がいが確認されました。

体長は15センチ前後で、200メートルほどにわたって、およそ30匹が打ち上げられていました。

「ホシフグ」は黒っぽい体に白い斑点があるのが特徴で毒があり、食べることはできません。

石川県から漁に来た人:「こういうのはなかなか見たことがない、いろいろ海の変化はここ最近すごい変わっていますよね」

地元の住民によりますと、この砂浜に「ホシフグ」が打ちあがるのは初めてだということです。実は、いま、日本海側の海岸で相次いで大量の「ホシフグ」の死がいがみつかっているのです。

新潟県村上市では、今月9日に一つの浜で万単位の「ホシフグ」が確認されました。

同様の現象は山形でも確認されています。

「ホシフグ」は、もともと太平洋の暖かい海に生息していますが、対馬海流に乗って日本海に運ばれてきたとみられています。

魚津水族館の専門家はこうみています。

魚津水族館 木村知晴さん「一つ考えられるのも、ホシフグも南方西の海域に多く生息している種類ですが、何らかの要因で群れがやってきて、この冬場の水温が下がった時期に弱ってしまって群れで打ち上げられたりしているんじゃないかなと一つ推測できますね。本来、やや暖かいところにすんでいた生物が水温の低下に絶えられなくなって弱ったり、死亡してしまう」