「被爆者の体験に耳を傾けてください」
皆さん、ここで再度、あの惨禍を生き抜いた被爆者の体験に耳を傾けてください。当時16歳だった女性は優しかった姉のことを振り返ります。まるで骸骨のように皮膚が崩れてなくなり、唇のない口から歯がむき出しになっていた姉の顔は、悪夢のようで信じられなかった。また、3歳で被爆した後に次々と病に襲われ、55歳で白血病を発症し原爆症と診断された女性は、いつも次にどんな病気がくるのかという恐怖と隣り合わせの日々だったといいます。また、別の当時9歳だった男性は、多くの一般人が犠牲になっているロシアによるウクライナ侵攻を目の当たりにし、争いが起きない世界を創るため、自分の中の争いの心を乗り越え、相手の考えを受け入れる気持ちを持ってほしい、とりわけ若い世代には、そのために身近なことから考えてほしいと訴えます。
市民社会は、こうした被爆者の声や被爆者の思いを伝承する活動に鼓舞され、核兵器廃絶と平和を願う行動の輪を、国境を越え世代を超えて広げてきました。しかし、多くの為政者は現実的な対応として核抑止力に依存し続け、暴力を肯定する国際社会が出現し、核兵器のない世界は遠のくばかりです。戦争の記憶が薄れることで核兵器の使用が容認されかねない時代を生きる私たちは、今改めて、国連を創設し核兵器廃絶を決意した過去の教訓を学び直す必要があります。そして、一人一人があらゆる暴力を否定し、核兵器廃絶という理想を理想で終わらせない国際社会を創り上げるための行動を起こす必要があります。














