ハリガネムシが出ていったあとは?
──ハリガネムシが出たあとのカマキリはどうなるのでしょうか。
(東洋産業 大野竜徳さん)
「ハリガネムシが出た後のカマキリはおなかがしぼみ、生気が抜けたようになり、その後衰弱して死んでしまう個体が多いようです。
ハリガネムシが出てくるとき、肛門付近から出ることも多いですが、腹部の薄い膜を破ることもあるため、カマキリのおなかの中は傷がつき、栄養も取られていたカマキリはずいぶん弱っているようです。
自然環境だと、水の中に入っていったカマキリのほとんどは、ハリガネムシが出て行ったあとそのまま溺れて死んでしまうようです。
カマキリにとってはとんでもない災難、それがハリガネムシですが、生態系への役割というもっと大きな目で見てみると、ハリガネムシは豊かな水系を支える仕事もしていると言われています。
水へ誘導されたカマキリはそのまま溺れて死んでしまうのですが、その死骸は魚やカニ、鳥などの餌になったり、植物の栄養になったり、水の中へ運ばれる貴重な動物性たんぱく質、いわば森の恵みとなるのです」














