働かなかった組織統治 調査検討委員会が指摘した「3つの問題点」

井上キャスター:
調査を行った上で、調査検討委員会が指摘した協会の問題点は3つあります。

【調査検討委員会が指摘した協会の問題点】
(1)復職場所について「特段の配慮」がなされなかった
他の休職者などへの対応に影響が広がると懸念し、前例踏襲の対応に終始。

(2)組織的な対応が欠落していた
関係者間で「ファクト」と「事案の深刻さ」の共通認識形成がされず、対応方針や役割分担に関する検討がなされなかった。

(3)再発防止策等の検討の欠如
リスクマネジメント室や担当理事らに報告されることなく、組織として再発防止策の検討がされることもなかった。

出水麻衣キャスター:
報告書を見ると、合計35人の関係者にヒアリングを行い、事案の概略が見えてきたということですが、ヒアリングを受けた方々も、この事案に関しては「担当範囲のみ」だと捉えていて、組織の問題として俯瞰して捉えた職員はいなかったということです。

私達もこういった事案が発生したときには、人事やコンプライアンス部に必ず相談するということが徹底されています。そのような組織統治がNHK内で働いていなかったということに驚きを隠せないです。

井上キャスター:
いま徹底されるべきなのは、「被害者の保護」です。別の部署への復職など、後押しすべきところが聞き入れられず、対応されていなかった。これがなぜ起きたのか。

被害者の保護が前提にはなりますが、その部分については、NHKが追及されるところです。

今回の一連の経緯について、河西邦剛弁護士に話を伺いました。

▼評価できる点
「2025年4月にAさんから労働組合を通じてNHK側に申し入れがあった後は適切な対応をしている」

こういった事案では様々なケースがあります。今回のように、労働組合を通じて組織に申し入れを行うケースもあれば、労働組合ではなく、弁護士を通じて組織に申し入れるケースなどがあります。

今回は、労働組合が機能していたと言えるので、評価できる点で挙げていました。

▼評価できない点
・「特段の配慮」を認めなかった
・会長へすぐに報告がなかった

「特段の配慮」を認めなかったことは「安全配慮義務違反にあたる可能性がある」ということです。

会長へすぐに報告がなかったことに対しては「組織の連絡体制としてトップに話が上がらなかったのは問題」と指摘しています。

事案を受けて、NHK側が5日に会見を行いました。この質疑応答のなかで、番組出演者に関して様々な質問があり、NHK側は以下の説明を行いました。

▼番組出演者について
「『飲酒していたため記憶がない』と具体的な回答はしておりません。『もしそうした事実があったのであれば、申し訳ないことをしてしまった』と話しています」

・出演者側には被害者保護、心理的安全性確保の観点から、被害者との接触を避けるよう申し入れ。

・被害を打ち明けられた以降、当該番組の出演依頼を継続していない。

NHK側は会見でこのように、説明をしています。