70年後の体内に刻まれた「デスボール」―内部被ばくを示す新論文

81年前、日本と戦争をしていたアメリカが、広島と長崎に落とした「原子爆弾」。
熱線、爆風、そしてDNAを傷つける核兵器特有の「放射線」によって、両市で21万もの命が奪われました。

原爆の被害として今も評価が分かれているのが、拡散した放射性微粒子、いわゆる「黒い雨」や「死の灰」の影響です。国は、原爆の放射性微粒子が体に入り込んで引き起こした「内部被ばく」について、影響は「無視できる程小さい」としています。

これに対し、2026年4月、内部被ばくの人体影響を示唆する「論文」が発表されました。原爆投下の「3日後」、8歳で広島の爆心地に入りその後70年生きた女性の体内で、死後原爆由来とみられる放射線が検出されました。さらに、その周辺で細胞が死滅した空洞「デスボール」が、いくつも確認されたとしています。
発表したのは、長崎大学・七條和子客員研究員らのグループです。7月にはオンラインをつないで、国会議員と厚労省の職員に研究成果を説明しました。

長崎大学 高辻俊宏名誉教授:
「実際は煙のようなものだと考えて下さい。それが肺の組織とかにペタッとくっつくと極端な(線量の)被ばくをする」

長崎大学 七條和子客員研究員:
「小さいものと言っているが本当でしょうか?ずっと苦しめるんですよ」
内部被ばくを無視したままでいいのか?論文は国会でも取り上げられました。

国民民主党 西岡秀子衆院議員:
「今回の論文ですけども、(国が)認めてこなかった放射性微粒子による内部被ばくの健康影響の可能性を示唆するものではないかと考えますけれども、この論文に対する、その視点でのご見解をお伺いいたします」

上野賢一郎厚生労働大臣:
「ご指摘の論文につきましては、現在係争中の訴訟に関するものでありますので、答弁は差し控えたいと考えております」














