富山県内では毎年1000人が行方不明になっています。その3分の1は高齢者で毎日1人が行方不明になっているのに近い計算です。
「消える高齢者」の実態は? 追跡取材しました。


記者:「あ、また高齢者の行方不明。79歳女性。あ、これもだ」

警察から報道に届く「連絡簿」行方不明になったときの状況や、特徴が書かれていますがその多くは高齢者です。県内で高齢者が相次いで行方不明になっているのです。

いったいなぜ?

先月27日、氷見市で行方不明になった76歳の女性。連絡簿によると家族から警察に行方不明の通報があったといいます。翌日、自宅近くのため池で遺体で発見されました。どういう状況だったのか。家族に話を聞くため自宅に行くと・・・

記者:「ごめんください。すいません…。いませんね」

近所の人に話を聞きました。

近所の人:「びっくりしたわいね。びっくりより他ないわ。2,3日前に何回か家に遊びにきたもんね」

行方不明の2,3日前に会ったとき変わった様子はなかったといいます。

近所の人:「2、3日前に納屋に来て「お前また何かしてるのか」「大根でも切って干しておく」と言ったら。「お前はまめやのう」と私にそういうたもんで。あんた休んでかれって言うて。休んでくわって」

亡くなった女性と仲が良かったという近所の人。これが最後の会話になりました。

女性は息子と暮らしていたということですが、息子はトラック運転手でほとんど女性が一人で家にいたそうです。

記者:どうして行方不明になったと思いますか?

近所の人:「それが分からない」

県内では行方不明になった高齢者が、遺体でみつかるケースが多いのです。