沖縄の辺野古沖で船が転覆し、高校生ら2人が死亡した事故。学校側の第三者委員会はきょう、調査結果を発表しました。その内容は、学校側の責任を厳しく問うものでした。

特別委員会委員長 渡辺徹 弁護士
「学校法人同志社は、生徒に対する安全配慮義務違反の責任は免れない」

今年3月、沖縄県名護市辺野古沖で、修学旅行中だった同志社国際高校の生徒らが乗るボート2隻が転覆し、2年生の武石知華さん(当時17)と金井創船長(当時71)が亡くなりました。

生徒たちが乗っていた船は、アメリカ軍基地の移設に反対する市民団体が運航する、いわゆる「抗議船」でした。

この事故をめぐっては、武石さんの遺族が学校側を刑事告訴しています。

武石知華さんの父
「学校も、『生徒の船長』なのではないでしょうか。この事故を船の船長一人の事故で終わらせないために、今回の告訴に踏み切りました」

高校を運営する学校法人同志社は事故後、第三者委員会を設置し、事故の経緯などを調べていました。

そして、きょう調査結果が明らかになりました。

それによりますと、ボートのコースについて、教員らが事前の下見を一度もおこなっておらず、修学旅行前に生徒や保護者に対して、安全性に関する詳細な情報提供がなされていなかったなどとして、第三者委員会は「学校法人同志社には、明らかに安全配慮義務違反があった」と認定しました。

また、「安全管理について、自分ごととして検証せず、他人任せにする組織風土も、事故原因の一つ」などと指摘しています。

特別委員会委員長 渡辺徹 弁護士
「多くの教職員において、生徒の身体・生命の安全を確保するために何をなすべきかという観点での大きな想像力の欠如があったものであり、およそ非難を免れず、猛省しなければならない」

また、高校や学校法人内部でリスク管理を担う機関が適切に機能しておらず、高校の安全管理体制に関する指導・監督が不十分だったとして、高校や学校法人のリスク管理体制を根本から構築し直し、懸念点や問題意識を自由に相談できる組織風土にすべきなどといった再発防止策を提言しました。

武石さんの遺族は「再発防止策の提言は実行されて初めて意味を持ちます。学校側がいつまでに、何を実行するのか。具体的な計画と経過の公表を求めます」とコメントしています。