逃げ遅れによる津波の被害者を減らすため、“あるもの”を活用する研究が進められています。津波避難ビルを簡単に見つけられる秘策とは?
ビルの屋上から青空に揚げられているのは、広告などに使う気球「アドバルーン」垂れ幕には「津波防災実験」と書かれています。

実験を行ったのは東北大学大学院の研究チーム。観光客など地元以外の人には津波避難ビルやタワーの場所が分かりづらいことから、アドバルーンを使って誘導することを目指しています。

19日は仙台市若林区の温泉施設の屋上からアドバルーンを揚げ、来場者にアンケートで、アドバルーンが見えたかや文字が読み取れたかなどを聞き取りました。
アンケートに答えた人:
「『復興道路の途中から見えた』とお答えしました。目印にはなると思いますね」

実際に外で見てみると…。
本杉美樹記者:
「あちらに防災実験のアドバルーンがあがっています。目印を頼りに行ってみたいと思います。アドバルーンが上がっている建物のそばまで、スムーズに来ることができました」

研究チームは「風で文字が読みづらいなど課題もある」と話します。
東北大学大学院工学研究科・成田峻之輔さん:
「海沿いは風の強い地域ですし、たなびいてしまうところもあると思いますので、相性がいいかというと微妙なところではある」

今後も実用化を目指し、実験を続けていくということです。














