高校バスケットボールを題材にした人気漫画「SLAM DUNK(スラムダンク)」の映画が韓国でも大ヒットし、封切りから2週間で観客が100万人を超えています。大人気のワケを探りました。

登場人物の髪型をまねる人が出るほど、韓国で今、大ヒットしているのが映画「SLAM DUNK」です。メディアも連日、その人気ぶりを報じ、封切りから2週間で観客は100万人を突破しました。

YTN(13日放送)
「『SLAM DUNK』劇場版の人気が尋常ではありません」

特別ブースも急遽設置されています。人気のワケを探りに映画館に行ってみると…

記者
「ソウルにある映画館では、スラムダンクの大きなポスターが張られています」

観客
「漫画で見た場面が頭に浮び上がり、感動しました」
「情熱を持って諦めず、その中で言い争いながら一つになれる、そんなところが魅力的です」

学生時代に経済危機を身をもって体験した今の30代・40代が漫画の登場人物の成長物語に慰められているとの分析もあります。

一方、書店でも特設コーナーが設けられるなどしていますが、気になることも。それは…

記者
「主人公の桜木花道が、カン・ベクホという名前になっています」

実は、「SLAM DUNK」の漫画が出た1990年代、韓国では日本文化の流入を厳しく制限していました。そのため、韓国風の人名や地名にかえる必要があり、主人公の「桜木花道」は「カン・ベクホ」、「宮城リョータ」は「ソン・テソプ」となったのです。

そんななか、日本製品を拒否する「ノージャパン運動」を展開するコミュニティサイトにあがった、こんなコメントが注目されました。

「ノージャパンなので観るかどうか悩んだが、あまりにも意味のある漫画なので、観ないわけにはいかなかった。皆さん、時間があれば観なさい」

韓国メディアはノージャパン運動が有名無実化していると指摘。文化面などでの交流が日韓関係の改善に向けた重要な役割を果たすことになるかもしれません。