地方独立行政法人神戸市民病院機構は7月13日、神戸市立医療センター中央市民病院と西市民病院で、肺がんに関連する「見落とし」が2件発生したと発表しました。
いずれも画像診断リポートの所見を見落として発見が遅れ、がん手術による根治が困難な状態に進行したということです。
■「がん疑い」所見見落とす
発表によりますと、神戸市在住の80代の男性は2024年6月、脳梗塞の疑いで中央市民病院に緊急搬送されました。
その際実施した全身画像検査の診断リポートには「左上葉肺がん疑い」の所見が記載されていましたが、救急科と脳神経内科がこれを見落とし、精密検査や専門科への紹介を行わなかったということです。
男性はその後、2025年12月に胸水貯留で呼吸器内科を受診した際に肺がんと診断され、見落としが発覚。すでに脳など他の部位へ転移しており、手術による根治が困難な状態まで進行していたということです。
男性は遺伝子検査を経て2026年1月から投薬治療を行っており、腫瘍の縮小が確認されているということです。
■がん手術後フォローの所見見落とす
西市民病院の事案では、神戸市内在住の70代の男性が2019年5月に胃がんの摘出手術を受けました。
その後、2024年4月に術後の定期フォローを目的とした画像検査を行った際、画像診断リポートに「右肺尖の小結節に対するフォローが必要」との所見が記載されていましたが、担当らが見落とし、終診としました。
男性は2025年12月に右肩の痛みのため整形外科を受診し、2026年1月に画像検査を行った際にも同一部位に異常影が認められましたが、右肩関節周囲炎と診断されて他院へ紹介されました。
その後、2026年5月に紹介先の病院で右上肺野浸潤影が認められ、総合内科で肺がんと診断されて見落としが発覚しました。
がんは既に骨へ転移しており、手術による根治が困難な状態まで進行、男性は2026年6月から抗がん剤治療などを開始しているということです。
■過去5年に遡って点検
機構は見落としが続いていることを重く受け止め、各病院で画像診断リポート所見の見落としがないか、過去5年に遡って点検を実施するとしました。
また現在は、主治医がリポートの内容を確認したかどうかを把握する既読管理システムを導入しているということです。
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