SAR衛星は「地球の予防医療」の切り札に? Synspective 新井CEOが描く未来とは
現在、およそ月に1機のペースでSAR衛星を打ち上げ、6機を運用するSynspective。今後は30〜40機規模の観測網の構築を目指す。
衛星はおよそ90分で地球を一周する。ただ、1機だけでは同じ場所を繰り返し観測できる機会は限られる。衛星は数を増やすほど観測できる頻度が高まり、今後は5~10分間隔で観測し、災害が起きた際にも迅速に現地の状況を把握できる体制を目指している。
さらに、観測データは国内に限らず、世界各国から集まる。Synspectiveは自前で衛星を打ち上げることが難しい国や企業に、観測データを提供するビジネスを展開している。こうした安全保障にも関わる機微な観測データを扱うビジネスにおいて、世界における日本の立ち位置も大きなメリットになるという。
Synspective 新井元行 CEO
「日本は非常に安定した国だと見られている上、良い技術を持っているので安心できる国だと見られている。また、国際協力などで培ってきた他国との信頼関係によって、海外への営業は非常にしやすい状態にある」
「(SAR衛星は)技術的にも非常に世界の中で強みがあるのは間違いありませんので、観測衛星という領域では世界でもナンバーワンになれるところにいると思っている」
SAR衛星の活用は▼地震発生時の土砂崩れなどの二次災害の予測▼海上の違法操業船の観測▼農業で作物の生育状況の把握など、さまざまな領域に広がっている。今後、衛星が集めた膨大なデータをAIで分析することで、「地球の予防医療」が実現すると新井CEOは話す。
Synspective 新井元行 CEO
「たとえば、台風が来ている最中に、何が起きて、どこでどのような被害が起きているのかすぐに分かるようになる。データがどんどん貯まっていくと、予測ができるようになるんです。災害によるダメージを受けてしまう前にリスク対応ができるという世界になっていく。そうすると、世界中の人々が安心・安全に生活できるようになっていくと思います」














