“着工”前進も残る不安 「環境保たれるよう努力を」

静岡県 川勝平太 知事(当時)
「工事によって何のメリットもない」
この静岡工区の着工をめぐっては、川勝前知事ら地元が強く反発。トンネル工事によって、静岡県の中央部を流れる大井川の水量が減る恐れがあると、懸念を示していました。
大井川は、約62万人の住民の生活用水や農業・工業用水として使われる「命の水」。川勝前知事は長年にわたり、「静岡工区」の着工を認めてきませんでした。

潮目が変わったのは2024年。リニアの推進に前向きな立場をとる鈴木知事が、新たに就任しました。
鈴木知事は国交大臣やJR東海の社長らと相次いで面会。JR東海も、静岡と浜松に停車する「ひかり」を現在の1時間に1本から2本に増やす考えを示し、静岡県内には停車しないリニアが開業した際の「メリット」をアピールしました。
さらに県とJR東海は、工事によって大井川の水に影響が出た場合は、JR東海が必要な対策や補償を行うことなどを記した「確認書」を締結しました。
一方で、地元には今も不安の声があります。コメ作りを続ける農家からは…

コメ農家 八木栄幸さん
「大井川用水がなければこの辺では水稲が作れないと思う。水を元どおりに使わせてもらえるなら、リニア工事には別に反対もしません。(着工になったら)生活も便利になって、環境も保たれるように努力してほしい」
県民の不安について、鈴木知事は改めて言及しました。

静岡県 鈴木康友 知事
「不安やご懸念を抱く皆さまが一定程度いるということは、我々も承知している。しっかりと継続的・永続的にこの工事をチェックしていく」
一方、JR東海の丹羽社長は…

JR東海 丹羽俊介 社長
「大井川の水資源や南アルプスの環境保全に十分配慮して、トンネルの掘削工事を進めていく必要がある。早期開業を目指して、全力を尽くしてまいりたい」














