車内の位置でも変わる熱中症リスク

ただ気を付けなければいけないのは、子育て世帯がよく使用している3列シートのミニバンだ。車内が広く、車内でもどこに座っているかによって熱中症リスクは異なることが分かった。

ミニバンの後席はエアコンの作動状況によっては前席より暑くなる

エアコンを作動させたミニバンを使った実験では、助手席と3列目シートの温度差が平均して約6度あることが確認された。後部座席ほど温度が高くなる傾向があり、子どもを後部に乗せることが多い家庭には特に注意が必要だ。

脱水症状にも注意が必要だ。エアコンを作動させた、ミニバンの車内で50分間過ごした被験者を対象にした水分喪失量の計測実験では、助手席の被験者がテスト前後で 335グラム、前の座席よりもより暑くなる3列目の被験者は473グラムの水分を失うという結果が出た。

エアコンが稼働している状態でもこれだけの水分が失われる。エアコンのない状況ならば、その影響はさらに深刻になる。

JAF は「サンシェードや窓を少し開けるといった対策をしても、熱は車内にこもり、危険性はあまり変わらない」と指摘する。特に体温調節機能が未発達な子ども、衰えた高齢者では、脱水症状や熱中症によって命に危険が及ぶリスクが高い。

「ちょっとだけ」という判断が、取り返しのつかない事態を招かないよう、エンジンを切って車から離れる際には、同乗者やペットを車内に残さず一緒に降ろす、という確実な安全策を徹底してほしい。