けさの東京・昭島市。救急車が緊急走行する国道の中央分離帯は壊れていました。実はこの場所で、東京消防庁の救急車が事故を起こしたのです。いったい何があったのか…、コロナ禍で救命救急を支える隊員が切実な現状を訴えました。
事故が起きたのは、先月29日の午前1時50分ごろ。東京消防庁の救急車が中央分離帯のフェンスを突き破り、横転。車に乗っていた救急隊員3人全員が軽いけがをしました。事故の原因は“居眠り”です。
記者
「事故のあった現場は見通しの良い直線道路になっています。中央分離帯が壊れ、コンクリートがめくれ上がっています。事故の衝撃の大きさを物語っています」
捜査関係者などへの取材で、車内のドライブレコーダーに運転席と助手席の救急隊員2人が事故直前に居眠りする姿が写っていたことが新たにわかりました。
この救急隊員3人は前の日の朝に出勤し、およそ17時間に渡り、ほぼ休むことなく7件の搬送を担当していました。
東京消防庁のある救急隊員は「現状を知ってほしい」として、こう語りました。
東京消防庁 救急隊員
「救急車の出動率は常にほぼ100%で、トイレに行く時間もなく現場は疲弊している」
さらに…
東京消防庁 救急隊員
「交通事故は他人事ではない。今回の事故は起こるべくして起こった」
ここまで救急隊員が追い込まれているのは、新型コロナの感染拡大が大きな原因です。
東京都できょう新たに報告された感染者は4433人。
第8波が収まる気配を見せないなか、元東京消防庁の坂口隆夫さんは警鐘を鳴らします。
元東京消防庁 麻布消防署長 坂口隆夫さん
「(救急車内では)心が休まらず、緊張状態で食事をしたり、少しの休憩をとる。今の状況が続けば、交通事故に結びつきかねない」
東京消防庁 災害救急情報センター
「いま、救急隊が急いで向かいますが、周りの救急隊は全隊出払っているので、着くまで時間をみて」
これは去年7月、119番通報を受け付ける災害救急情報センターの様子です。
東京消防庁によりますと、去年1年間の119番通報の件数は過去最多となる103万6645件。救急車の出動件数も過去最多を更新しました。
さらに、搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難事案」は今月2日からの1週間で全国で7558件。搬送先を探すのは救急隊員の仕事であるため、現場の隊員にしわ寄せがいっています。
一方、通報のうち、およそ2割は不要不急な内容だということで、適切な通報が求められています。
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