応募規定に記載がなくても最終候補決定の際に確認
公募賞全般で見ると、生成AIの利用について明記していない賞も多い。ただ、明記していなくても対応している賞もある。
新潮社が実施している公募賞の応募規定では、現時点で生成AIの利用については触れられていない。4つの賞についてどのような対応をしているのかを新潮社に質問すると、それぞれの担当者が生成AIへの対応を明かした。
このうち『新潮新人賞』は、最終候補を決めるタイミングで生成AIの使用を応募者に確認していると回答した。
「新潮新人賞については、最終候補を決めるタイミングで、応募者に『執筆にあたって生成AIを使用したか』『使用した場合は、具体的にはどのように使ったのか』をお尋ねする予定です。これまでも最終候補の選出時には応募者に主要参考文献などを確認していますが、著作権侵害のリスクについて慎重に見極める必要があると思います。
一方で、生成AIを使用していたら即座に失格というわけではなく、批評性があり、その作品にとって必然性のある使い方ならば、新たな表現を追求する純文学にとっては意味があることと考えており、最終的な是非はケース・バイ・ケースと言うほかありません」
『日本ファンタジーノベル大賞』と『新潮ミステリー大賞』は、「読んでいて気になったところがあり、それを最終候補に残す方向であれば、そのときにAI使用について応募者に確認する。募集要項に何らかの記載をするかについては検討中」と回答した。
また、『女による女のためのR−18文学賞』は、補助的な使用は問題ないものの、生成された文章による応募は想定していないという。
「調べものやアイディア出しなど、補助的な使用については問題ありません。生成された文章をそのまま、または一部改変して応募されることは想定していません。
本賞は創設時から、旧弊にとらわれない新しい表現、新しい発想にあふれた作品を求めてきました。生成AIによって出力される文章は、すでに世にある知識や文章の集積です。『書き手の感性を生かした小説』という本賞の応募要項にはなじまないと考えています」














