社会的な意義──内因性の修復機構を活用する新戦略

この研究は、加齢や環境ストレス、栄養不足によって損なわれ得る体内の再生・抗炎症機構を活用した、ドライアイに対する新たな治療戦略を示すものです。

今後は、長期投与における有効性および安全性の検証や、ヒトドライアイ患者への応用研究が進むことで、より持続的かつ副作用の少ない治療法の開発につながることが期待されます。

この研究は、ベイラー医科大学のプフルフェグラー教授およびアラム博士が岡山大学の化合物に関心を寄せ、共同研究を提案したことを契機に開始されました。岡山大学の加来田博貴研究教授は次のように述べています。

「これまで眼科領域の創薬研究に携わる機会はありませんでしたが、本研究を通じて点眼薬開発の難しさと重要性を実感しました。本研究で使用した化合物は、博士後期課程在籍時に高村祐太博士の協力により得られたものであり、この場を借りて深く感謝申し上げます」