AI「3つの限界」

AIという言葉が生まれたのは実は1956年に遡り、1980年代の第二次ブームを経て、現在は「第三次ブーム」にあたる。

今回AIが広く普及したのは、脳の反応を模した計算手法(ディープラーニングなど)が開発されたことと、スマートフォンの普及などによって「ビッグデータ」を活用し、膨大な量の言葉を並べる確率計算の精度が飛躍的に高まった(大規模言語モデル)ためだ。しかし、加藤氏は現在のAIにはいくつかの大きな問題があると警鐘を鳴らす。

第一に、データが少ない特殊な領域では答えの不正確さが目立つ点だ。

第二に、現在の主要なAIはアメリカのメーカーが主導しているが、データが特定の国の価値観に偏ったり、意図的な操作を受けたりする危険性がある。

第三に、AIのデータはすべて「過去にデータとして記録されたこと」に限定されるため、人間がこれまで経験したことのない前代未聞の事柄や、本当にクリエイティブな状況判断には対応できないという点である。