受刑者の女「内田被告の調書は、最初から最後まですべて嘘」

証言する受刑者の女(旭川地裁・5月27日)スケッチ【この記事を画像で詳しく見る】

証人尋問は検察側の質問から行われ、留萌市から旭川市へ向かう車内の状況について、受刑者の女は「内田被告が女子高校生に対し、実家に迷惑をかけたくないと渋るのを無視して、自宅の住所やアルバイト先を厳しく問い詰めていた」と証言しました。その後、内田被告らは旭川市内のコンビニに立ち寄りましたが、ここで女子高校生がトイレから出た直後、店舗の従業員に対して「すいません。助けてください。通報してください」と必死に助けを求めたと述べました。

受刑者の女は、この行動に激高し、走って出入口を塞いで女子高校生の逃げ道を断ち、カウンターにしがみつく女子高校生を内田被告と共に店外へ無理やり引きずり出したと認めました。さらに、コンビニの裏手へ連行し、女子高校生に馬乗りになってビンタを加えたといいます。受刑者の女は当時の心境について、「コンビニでそのような行動をするとは思わなかった。防犯カメラに映ってしまったため、警察に捕まるのではないかとパニックになり、原因を作った女子高校生に対して強い怒りを覚えた」と話しました。

この後、警察への発覚を恐れた内田被告と受刑者の女は、同乗していた少女(当時16)を自宅へ送り届けた後、人目のない神居古潭へ向かうことを決めました。移動中の車内では、女子高校生は服が汚れたという理由で座席に座ることを許されず、後部座席の床に座らされるという扱いを受けていたと述べました。

神居古潭の駐車場に到着すると、内田被告の指示により、女子高校生は衣服や靴、靴下に至るまで全てを脱がされました。衣服の一部は内田被告らによって川の方へ投げ捨てられ、女子高校生は寒空の下、地面に土下座をして謝罪させられました。受刑者の女は内田被告の携帯電話(実際には取り違えられた女子高校生の携帯電話)を使用し、その様子を動画で撮影したと証言しました。

その後、内田被告らは暗闇に包まれた神居大橋へと移動しました。受刑者の女の証言によると、橋の上でも暴力と脅迫はエスカレートしました。受刑者の女が女子高校生に仰向けで馬乗りになり、頬をつかんだりビンタをしたりする傍ら、内田被告は横向きになった女子高校生の背中や腰を執拗に蹴り、顔を踏みつけ、髪を引っ張るなどの暴行を加えました。女子高校生は恐怖に震えながら「全財産をあげますから、どうしたら許してくれますか」と許しを請いましたが、内田被告は「そんなのいらないよ」と冷酷に突き放したといいます。

女子高校生が精神的に追い詰められ、無気力な様子で「死にます」と口にすると、受刑者の女は「死ねや」、内田被告は「死ねるもんなら死んでみろ、死ねるんだべ」と煽り、執拗に「死ね」「ふざけるな」といった言葉を少なくとも30回以上、繰り返し浴びせ続けたと証言。

さらに内田被告らは、女子高校生を欄干の上に座らせました。1回目は女子高校生が「怖がって嫌だ」と抵抗し、床板に降りてきましたが、内田被告らは「早く座れ」と言い、再び欄干に座らせました。その際、内田被告は「外側を向いて、川の方を見て立て」と命じ、女子高校生は恐怖のあまり立ち上がることはできなかったものの、川の方を向いて座り、両手を広げて欄干の一番上の部分をつかむ状態で立つ形になったと証言しました。

受刑者の女と内田被告は、そこからさらに「早く落ちろ」「自分で死ねや」と激しく言い続け、受刑者の女は「その回数は少なくとも20回以上、橋の上全体では100回以上に及んだ」とし、「女子高校生が1回だけ大きく深呼吸をして、上体を前に傾けた瞬間、内田被告が女子高校生の肩甲骨のあたりを両手で押しました。女子高校生は私の目の前から一瞬で消えました」と、落下の瞬間を証言しました。

転落直後、女子高校生が橋の下にあるロープのようなものに必死につかまっているのが見えたため、受刑者の女は欄干の間から手を伸ばして引き上げようと試みたといいます。しかし、体感で約6秒が経過した頃、女子高校生の手が離れて視界から消え、その直後に「キャー」という高い叫び声と、水面か何かに激しくぶつかったような「バーン」という非常に大きな衝撃音が周囲に響き渡ったと証言。受刑者の女が「やばくないですか」と尋ねると、内田被告は「行くよ」と告げて受刑者の女の腕をつかみ、駐車場へと足早に立ち去ったと述べました。受刑者の女は、橋の上に携帯電話や現金を置いていくような様子は一切なかったとも述べ、内田被告の弁護側の主張を否定しました。

事件後、内田被告らは女子高校生の携帯電話からデータを消去し、車のタイヤで轢いた上で、さらに地面に叩きつけて物理的に破壊し、市内の川へ投棄するなど、証拠隠滅を実行。受刑者の女は、逮捕当初は内田被告から「黙秘しろ」と指示されていたため真実を話さなかったものの、その後に遺族の調書を読み、遺体の写真を見たことで「こんなにも愛されていた子を殺してしまった。本当のことを話さなければならない」と心境が変化したと涙声で語り、「内田被告の調書は最初から最後まですべて嘘です。女子高校生は自分で落ちたのではありません」と訴えました。