不可能を、世界チェーンに変えたもの
追い風もあります。日本人は物を丁寧に扱うので、日本の中古品は状態がいい。海外では「ユーズド・イン・ジャパン」と呼ばれ、それ目当てに日本のリユース店で買い物をする訪日客が増えています。インバウンド需要の高いブランド品の売上は、市場全体で前年比16%増の4230億円に達しています。
こうしてセカスト事業の2026年3月期の売上は1552億円、前年比17.6%増。親会社のゲオHDも売上4812億円と、絶好調です。
セカストの強さの正体は、「日本の古着が人気だから」だけではありません。一点ずつ価値を見つける日本式の買い取りを、データとシステムの力で、大量の店舗と大量の商品で再現できるようにしたこと。つまり、職人の目利きを「仕組み」に変えたことです。セカストが趣味の古着店から育ててきた目利きの文化と、ゲオのシステムの文化。正反対の2つの会社が30年かけて力を合わせ、本来チェーンには向かないはずの商売を、世界1000店舗を狙えるチェーンへと変えていった。一点ずつ価値を見抜く目利きの技も、いったん仕組みに変えてしまえば、人や国が変わっても同じように再現できる。セカストの快進撃は、そのことを静かに証明しているのだと思います。
<コムギコ:資本主義をハックしろ!!>
毎日ニュースを100本を読むビジネス系VTuberのリサーチャーであるコムギ(comugi)が、日々の経済にまつわるニュースを解説するビデオポッドキャスト。本記事は2026年6月16日配信『進撃のセカスト!激動のリユース市場とAI時代「見立て力」の重要性』から抜粋してまとめたものです。














