「女性・女系天皇」の現在地 合意形成“極めて困難なテーマ”

今回の議論は、あくまで「皇族数の確保」に焦点が当てられた。悠仁さま以降の皇位をどう安定的に継承していくかという、より根源的な「皇位継承のあり方」をめぐる議論は、今後の課題として「引き続き検討する」とされたに過ぎない。

その背景には、4年前に政府の有識者会議がまとめた報告書の考え方が色濃く反映されている。「次世代の皇位継承者がいらっしゃる中での大きな仕組みの変更は十分慎重でなければならない」という一文。これは、皇位継承の議論と皇族数確保の議論を「分けて考える」という現在の流れを決定づけた。

「女性・女系天皇」の容認をめぐる議論は、各党の意見の隔たりが大きく、合意形成が極めて困難なテーマだ。初代とされる神武天皇から男系で続いてきた歴史こそが皇室の根幹であるという考え方も根強い。そのため、より意見がまとまりやすい「皇族数を増やす」というトピックが優先された側面は否めないと、川瀬記者は指摘する。

一方で、国民の意識は変化している。JNNが4月に行った世論調査では、「女性が天皇になること」について「賛成」が61%にのぼり、「反対」の8%を大きく上回った。この数字の背景には、多くの国民が「愛子さまが天皇になること」を念頭に置いている可能性がうかがえる。ただ、岩永記者は議論の前提として「悠仁さまが皇位を継承される」ことがあると話す。