中国の習近平国家主席は北朝鮮の金正恩総書記との首脳会談を行うなどし、2日間の北朝鮮訪問を終えました。今回の習主席の招待に、北朝鮮としてはロシアへの「一国依存」から脱却したい思惑があるようです。

朝鮮中央テレビ
「朝中友好の年代記に特筆すべき歴史的な対面だ」

きのう、7年ぶりに北朝鮮を訪問した習近平国家主席。夜には金正恩総書記とともに、歌や踊り、曲芸などの特別公演を観覧しました。

スクリーンには習主席と金総書記が握手する写真が映し出されるなど、中国と北朝鮮の友好が演出されました。

中国 習近平 国家主席
「私は金総書記とともに、両国関係を時代に合わせて前進させ、さらに発展させていきたい」

北朝鮮 金正恩 総書記
「国際情勢がどんなに激変しても、長い歴史を持つ中朝友好関係がいかに堅固であるか改めて示すでしょう」

首脳会談では外交や軍事、経済など様々な分野で関係を発展させることで一致。両国の人的往来を拡大させることを確認したということです。

また、2日目のきょうは金総書記と一緒に友好の象徴とされる松の木を植えたあと、昼食会で両者は地域と世界の平和と安定の維持について意見交換を行ったということです。

習主席を北朝鮮に招いての中国との関係改善。北朝鮮の政治外交に詳しい礒崎教授はウクライナ侵攻以降のロシアの蜜月関係が「北朝鮮の歴史上稀に見る一国依存」だったとし、北朝鮮の掲げる『自主』の政策に反するものだったためだと話します。

慶応大学 礒崎敦仁 教授
「ここで中国との関係を改善して、双方と等距離でバランス外交を行い、自主路線を歩む。一国に依存していたら、縛られてしまいますから」

北朝鮮はウクライナ紛争による「特需はいつまでも続くものではない」と見ているとしています。

また、今回、中国メディアは北朝鮮の核問題が話し合われたかには言及していませんが、礒崎教授はここに大きな意味があると分析します。

慶応大学 礒崎敦仁 教授
「最近中国側の報道で、北朝鮮に非核化を迫る『非核化』というキーワードが消えている。今回もそうです。核開発というものをロシアも黙認している状況の中で、中国もこれ以上反対する必要はない。反対しても仕方がないという現状、追認の状況に(北朝鮮が)追い込んでいると言ってよいのでは」

さらに、北朝鮮としてはアメリカとの交渉再開も「視野に入っている」ことから、中国との関係改善が重要だったとも指摘しています。