仕入れ先からの供給が半分と通告も... 粘着剤に欠かせない「トルエン」不足

70年以上のロングセラーとなっている輪ゴムで知られる「共和」。この会社では、セロハンテープやビニールテープなど、様々な粘着テープを製造し、その売上が全体の約6割を占めている。
粘着テープは、接着面などにナフサ由来の原料が使われている。
共和 生産部門 小畑大輔取締役
「ゴムを練る工程になります」
――あれはゴムなんですか?
「天然ゴムになります。ゴムを溶かすためにトルエンを使います」

粘着剤を作るためには、こうした天然ゴムや樹脂を溶かす必要がある。その溶剤の一つがナフサ由来の「トルエン」。天然ゴムなどを、トルエンで溶かしてできたドロドロとした液体が粘着剤となる。
――トルエンの供給が難しかった時期はあるんですか。
共和 生産部門 小畑大輔取締役
「3月の中旬ぐらい。調達している仕入れ先から(4~6月は)50%しか供給できませんと」
イラン攻撃の半月後、仕入れ先からトルエンを半分しか供給できないと通告された。
共和 生産部門 小畑大輔取締役
「これは非常にまずいと。正直どうしようかと社内で早急に検討しまして」
急遽、輸入しなければと動いたが、第一陣がようやく届いたのは5月20日だった。
共和 生産部門 小畑大輔取締役
「今回調達した中国のトルエン。まだ分析中、試作中で使えてないですけど」

中国産のトルエンの輸入は初めてで、品質が国産と同じかどうかを確かめる必要がある。検査には数週間かかる。
さらに、輸入にかかった費用は…

共和 生産部門 小畑大輔取締役
「コスト面は中東情勢の影響の前、2月と比較して(輸入品は)4倍。国産のトルエンも、ちょうど先週入ってきたんですけど、(価格は)2月と比べ2倍を超えています」
共和では医療用テープを作っているため、4月に国から働きかけがあり、結局トルエンは前年並みに調達できている。
5月20日に開かれた粘着テープメーカーを中心とする業界団体の定期総会でも、中東情勢の影響が色濃く見えた。

日本粘着テープ工業会 高橋健征 事務局長
「引き続き供給量は不安定な状況で、まだ解決には至っていない」
出席した企業からは、トルエンの供給不足に関する声が次々とあがった。

菊水テープ 西澤大輔 代表取締役
「この1か月半ぐらいで一番困ったのはトルエンです」
リンレイテープ 近畑陽平 取締役
「ゴムを溶かすのに溶媒でトルエンを使う。トルエンがないとまず粘着剤も入ってこない」
オカモト 半澤弘幸 粘着製品部長代理
「中東悪化の当初はトルエンとか、かなり入手困難、危機的な状況だった。今はあらゆる材料が、これがということではなくて、色んなものですね」














