2030年度には全体で最大25%の輸送力不足? 見学会企画の背景は…

中国運輸局交通政策部の藤井利佳次長は、見学会企画の背景となった物流業界の大きな課題について「いろいろな事業者からお聞きするが、2024年問題に伴うトラックドライバー不足だと思っている」と話します。

労働時間の規制が強化されたことで、運転手不足が顕著となった2024年問題。国の試算によると、さらなる運転手の減少や物流需要の変化で、2030年度には最大25%の輸送力不足が想定されています。

一方で、JR貨物・広島貨物ターミナル駅の久保井唯文駅長は「まだまだ列車には余力がある状況。皆様に鉄道貨物の優位性をしっかりご理解いただいて、ご利用いただけるようにしたい」と話します。一度にトラック65台分の荷物を運べる貨物列車。効率的に大量輸送できる点を熱心にPRします。

説明を聞く荷主側は、深刻な運転手不足に加え、コスト高など厳しい環境に直面しています。

呉市で自動車部品などを製造する「シグマ」の物流管理課・川戸吉彦主任は「中東情勢の兼ね合いや物価高で輸送コストに影響が出ている」としたうえで、現状はトラック輸送が主体なものの、貨物列車の利用を検討。実際に荷物を入れるコンテナの見学や説明を受け「一回の配送物量もそこそこあるため、非常に興味がある。使ってみたい」と話していました。

物流をめぐる厳しい情勢。今後、担い手不足のさらなる本格化が見込まれるなか、一層の効率化やリソースの有効活用が求められる時代に突入しています。