熊本地震で被災した八代市役所の建て替えをめぐる汚職事件で、現金6000万円の賄賂の一部をマネーロンダリングしたとして、合同捜査本部は市議ら3人を再逮捕したほか、新たに会社役員の男など3人を逮捕したことがわかりました。

この事件は、2016年ごろから2019年6月ごろにかけて、熊本地震の“復興のシンボル”として建設された八代市の新庁舎の入札をめぐって、東京の大手ゼネコン「前田建設工業」側に便宜を図った見返りに、2021年6月上旬、現金6000万円を受け取ったとして、▼熊本県の八代市議会議員・成松由紀夫容疑者(54)と、▼八代市の職業不詳・園川忠助容疑者(61)、▼そして、八代市の元市議・松浦輝幸容疑者(84)が逮捕されたものです。

警視庁と熊本県警の合同捜査本部はきょう、成松容疑者ら3人を再逮捕したほか、新たに、▼住居・職業不詳の伊藤卓也容疑者(51)と、▼東京・渋谷区のウェブ制作会社「エクスコネクト」の代表・渡邊裕人容疑者(49)、▼そして、八代市の一般社団法人「DMOやつしろ」の職員・中村和博容疑者(51)を逮捕しました。

6人は共謀して、先月上旬、東京・渋谷区内のコンビニのATMで成松容疑者らが受け取った現金6000万円の賄賂のうち、およそ2000万円をウェブ制作会社「エクスコネクト」の口座に振り込み、マネーロンダリングした疑いがもたれています。

合同捜査本部は認否を明らかにしていません。

合同捜査本部によりますと、先月5日、成松容疑者と松浦容疑者が現金約2000万円を持って、新幹線で新八代駅から新横浜駅まで移動。伊藤容疑者と渡邊容疑者が車で迎えに来て合流し、成松容疑者らが現金を手渡したとみられます。

その後、5日深夜から6日未明にかけ、伊藤容疑者らが渋谷区恵比寿の3つのコンビニで1時間近く、およそ40回にわたって振り込んだということです。

入金された現金はその後、別の口座に振り込まれるなどしていて、合同捜査本部は今月7日に成松容疑者の自宅を家宅捜索し、「エクスコネクト」名義のキャッシュカード1枚を押収したということです。

中村容疑者は成松容疑者の運転手を務め、園川容疑者はマネーロンダリングについて成松容疑者と連絡を取り合うなど犯行に協力していたとみられます。

熊本地検はきょう、成松容疑者をあっせん収賄の罪で起訴し、園川容疑者と松浦容疑者を処分保留で釈放していました。

新庁舎建設をめぐっては、百条委員会が開かれるなど追及が続いていて、成松容疑者らは当局の捜査が及ぶことを懸念してマネーロンダリングした可能性があるとみて、全容解明を進めています。