今月、山形県飯豊町に日曜日だけ開くリユース施設がオープンしました。ごみの排出削減を目指す小さな店の挑戦を取材しました。

小さなリサイクルショップ「くるくるSHOP」が今月オープン

リユース施設「くるくるSHOP」

山形県飯豊町椿地区に今月3日にオープンしたのがリユース施設、
「くるくるSHOP」です。

日曜日限定で開く店で、住民らが不要になった物を持ち寄り、欲しい人はそれを持ち帰ることができる店です。

10畳ほどの小さなスペースですが、まだまだ使える服や食器、それに本など200点ほどが並べられています。
2回目の開店となったこの日も次々と人が訪れていました。
10畳ほどの小さなスペース

歴史や時代小説が好きだという地元の男性から100冊以上の本が持ち込まれました。

本を持ち込んだ男性
「うちの奥さんに聞いたらいらないからということで、どうぞ使ってください」

早速、本棚に陳列されます。

本を持ち込んだ男性
「愛着があってそばに置いておきたいなと思うんですが、どうしても置く場所も決まっているし、一旦しまってしまうとなかなか出さないものですから。こういうお店のような仕組みがあると多くの方に読んでもらって利用してもらうという、本のもう一回命が出ていいんじゃないかと」

いくつ買っても『100円』

運営する地域おこし協力隊 家財 綾さん(左)
この店は地域おこし協力隊のメンバーらがボランティアで運営しています。
この日の当番は熊本県出身の協力隊、家財 綾(かざい・あや)さんです。

飯豊町 地域おこし協力隊 家財綾さん
「地域の方が多くいらっしゃってSNSなど見ていただいて、あとは口コミで来ていただく方が多いですね。『えっ、100円でいいの』なんて、たくさん持って行っていただいています」

他のリサイクルショップと違うのは、気に入った物はいくつでも100円の負担で持ち帰ることができること。
持ち帰る物は重さを量って、どの位の量がリユースされたのか記録します。利益を目的としているのではなく、あくまでもごみの削減や交流が店の目的で、家賃や光熱費は椿地区から助成してもらっているそうです。
集めた100円は店の外で回収している空き缶やペットボトルキャップなどをリサイクルに回すための送料に使われます。

目指すのは「CO2削減」

地域おこし協力隊 後藤武蔵さん
この「くるくるSHOP」の出店を考えたのは、飯豊町出身で地域おこし協力隊の後藤武蔵さんです。

飯豊町 地域おこし協力隊 後藤武蔵さん
「去年の12月ぐらいに町のCO2削減の案について考えている時に、いちばん自分たちの中で取り組みやすいというのがごみ削減かなと思いまして始めました」

店のヒントになったのが、あの「葉っぱビジネス」でも知られる四国の町の取り組みだったそうです。

飯豊町 地域おこし協力隊 後藤武蔵さん
「徳島県の上勝町がごみの削減で『ゼロ・ウェイスト宣言』をしていてその中の取り組みの一つがこのような一角をリサイクルショップのような形をして、いらない物を置いて再びいる人の方に届けるというのをやっていまして」

徳島県上勝町は人口1300人余りの山間部の町です。
2003年、町内から出る焼却、埋め立てゴミをゼロにする日本初の「ゼロ・ウェイスト宣言」を行い、町をあげてごみ削減に努めた結果、2020年にリサイクル率8割以上を達成し、国の内外から注目を集めています。
ごみは収集車で集めるのではなく、町民がごみステーション「ゼロ・ウェイストセンター」に持ち込み、45種類の資源に分別し、リサイクルに回されます。また不要でも使える品物は併設された「くるくるショップ」に持ち込み、誰でも自由に持ち帰ることができます。

山形県飯豊町も国のSDGs未来都市に選定され、地球温暖化防止に取り組むゼロ・カーボンシティ宣言も行っていて、出来たばかりの「くるくるSHOP」はそうした町の目標達成の一翼を担います。

飯豊町 地域おこし協力隊 後藤武蔵さん
「ここにある物を持って行ってくれることで買うCO2が削減される、さらに捨てられる物だったので、新しい人の元に物が行くことによって捨てるCO2のどちらも削減できると考えている」

飯豊町 地域おこし協力隊 後藤武蔵さん
「一人一人の意識が重なっていって小さいながらも町がどんどん変わっている。飯豊町でもお金をかけずにこういう場所を起点にごみの削減とか大きいお金をかけなくてもできるんだというのをやってみたいなと思っています」

小さな店の大きな挑戦は始まったばかりです。