脱出男性に残る生々しい傷痕 母が見た“詐欺拠点”の実態

中国・広州で息子の帰りを待ち続ける柏秀桃さん。

「ここから逃げ出したい」

過酷な環境を訴えていた息子からはこんなメッセージも残されていました。

息子「飛び降りたらいいかもしれない。3階なら大丈夫な気がする」
家族「やめて。逃げられないよ」
息子「誰かが迎えに来てくれたらいい」

柏秀桃さん
「捕まれば命に関わり、殴り殺される可能性があると思いました。だから逃げるなと説得しました。逃げるのはあまりにも危険です」

この翌月以降、息子からの連絡は途絶えました。柏秀桃さんが一縷の望みをかけ、旅行に誘ったという人物に連絡をとってみると…

旅行に誘った人物
「息子を連れ戻してやる。数万元の交通費を払えば解放する」

柏秀桃さんは借金をして、日本円で約90万円を送金。ところが支払いと同時にその人物とは連絡がとれなくなりました。

警察も捜索に乗り出してはいますが「海外での捜査は難しい」と、いまだ進展はありません。

柏秀桃さん(SNSより)
「夜明けとともに出発し、カンボジアの街を歩き回っています」

2026年3月、柏秀桃さんの姿はカンボジアにありました。中国大使館に助けを求めるほか、息子につながる情報を探すためです。

そこで出会ったのが、詐欺拠点の「実態」を知る人物でした。

柏秀桃さん
「なんてことなの」

背中いっぱいに広がる傷痕。男性らは詐欺拠点から逃げ、帰国手続きのため中国大使館に来ていました。男性らは息子について、同じ拠点で「見たことがある」と話した上で…

柏秀桃さん
「息子は足をケガしている可能性があり、歩き方がおかしかったそうです」

──息子さんは元々、足に問題があった?

柏秀桃さん
「いいえ、ありませんでした。体は細いですが、足に問題はなかったので、殴られてケガをしたのではないかと思います」