週2日だけ、それでも行列ができる「ベーカリープン」

西郷村で話題の「Bakery Pun」は、営業日は水曜と土曜の週2日のみ。それでも開店前から行列ができるというのですから、その人気ぶりが伝わってきます。

驚くのは、50種類近いパンをすべてご主人の伊藤さん1人で焼いているという点です。「お客さんが入ってきたときに驚いてもらえるような種類をなるべく多く作りたい」と語る伊藤さん。仕込み2日、販売1日というサイクルが生まれるのも、1人だからこそ。それでもクオリティへの妥協は一切ありません。

生地のベースとなる種類は実に13種類。人気No.1の食パンは北海道産の小麦を2種類ブレンドし、湯種製法でもちもち食感に仕上げています。クロワッサンはなんと27層もの層で構成され、発酵バターの豊かな風味が口いっぱいに広がるとか。さらに黒ゴマのパンには西郷村のブランド小麦「なつこ」と、村の追原で採れたそば粉を配合するという地元愛も光ります。

特筆すべきは生地の「加水率」の高さ。小麦100%に対して水分量が97%近くにもなるといい、形成が難しい代わりに、あの独特のもちもち感が生まれるのだそうです。明太フランスはマヨネーズから手作りし、明太子は福岡から取り寄せるというこだわりよう。お昼頃には売り切れることも珍しくないとのことですので、訪問する際は営業日のチェックを忘れずに。

創業51年の老舗が生んだ「エビチリ担々麺」——個性派ラーメンの世界

創業51年の「精来軒」はもともとラーメン屋から出発した四川料理店。

あさりの魚介出汁と豚骨・鶏ガラのダブルスープで作る具だくさんの五目あんかけラーメンも人気ですが、なんといっても目を引くのが「エビチリ担々麺」です。ごまの風味が漂うヅーマージャン(芝麻醤)たっぷりの担々スープに太めのちぢれ麺を合わせ、そこに名物のエビチリをどっさりとのせた一品。

一方、大自然の中に佇む「もり食堂」では、また別の個性が光ります。

50年にわたって森さん夫妻が切り盛りするこのお店で特徴的なのが、麺打ちの方法。砂袋を肩に担いだままぐいぐいと麺を踏んでコシを出すのですが、その砂袋がなんと約20キロ。「70を過ぎてから、だいぶ重くなりましたね」と笑いながらも毎日続ける森さんの姿が、ラーメンへの愛情そのものです。このコシのある特製麺を使ったソース焼きそばも人気メニューのひとつ。

「魚がうまい店」の本気ランチ

「和 魚がうまい店」というストレートすぎる店名のこのお店、実は寿司屋です。

看板メニューの豪華握り寿司は2,980円。しかし実際に使われているネタの値段を足していくと、中トロ・ヒラメといった高級ネタだけで2,000円を超えてしまい、トータルでは4,500〜5,000円分の食材が使われることもあるのだとか。「これ以上かけちゃだめだという線をいつも超えてしまう」という店主の言葉に、このお店のスタンスが凝縮されています。

生のマグロは国産のみを使用し、その日の市場で一番良いものを仕入れるのがこだわり。酢飯には米酢と高級赤酢をブレンドし、その赤酢は20リットルで4〜5万円もするといいます。