「ゼロコロナ政策」を転換した中国。その“余波”で工場では数千人の労働者が突然解雇され、激しい抗議活動に発展しました。一方、入国時の隔離措置が撤廃され、空港は多くの人で賑わいました。旧正月「春節」を前に本格的な人の往来が始まるなか、日本は中国本土などからの入国者への水際対策を強化しています。

■「電話番なので分かりません」

中国・重慶にある工場の路面を覆っているのは雪…ではなく、大量の小さな細長い棒状のもの。

「来て拾うといいよ、“抗原”がたくさんだよ。好きに持っていって」

白いものの正体は、新型コロナの抗原検査キット。なぜ大量にばらまかれているのでしょうか?

香港メディアによると、工場側が臨時で雇っていた数千人を突然解雇。これに反発した労働者たちが抗原検査キットをばらまくなど、激しい抗議活動に発展したといいます。運営会社に尋ねると…。

ーー抗議活動があったのは事実か?

運営会社「電話番なのでよく分かりません」

ーー分かる方に電話を替わって欲しい

運営会社「(電話が切れる音)」

中国では、ゼロコロナ政策の大幅な緩和によって、PCR検査場が相次いで撤去。1か月前には…。

記者「みなさんすごい数の抗原検査のキットを持って行っていますね」

抗原検査キットの需要が一時急増し、販売店には長蛇の列ができていました。

しかし、今は抗原検査キットの供給が安定したことで工場の業績が悪化。今回の大量解雇に繋がったとみられています。