バレーボールの世界三大大会のひとつ、ネーションズリーグが6月4日に開幕。予選ラウンド第3週(7月8日~)は男女ともに大阪で開催される。24年大会では主要国際大会で10年ぶりとなる銀メダルを獲得した女子日本代表も、前回は4位と涙を呑んだ。自身も中高でバレー部に所属(セッター)し、入社直後の98年から現場取材を重ねてきた、実況のTBS新タ悦男アナウンサーが、再び表彰台を狙う選手たちの素顔をリポートする(第1回)。

“一本の精度”を

女子日本代表のキャプテン2年目のシーズンを迎える石川真佑(26)。その視線の先にあるものは。

「メダルに届かなかった去年のVNL(ネーションズリーグ)。チームとしては、昨年あと一歩のところで結果を取りきれなかった悔しさを全員が感じているはずです。練習からその“一本の精度”を詰めていきたい。全員が同じ意識を持って、絶対にロス五輪の切符をつかみ取る。そこを目標にやっていきたい。それぞれの強みを引き出せるような働きかけや言葉の伝え方を、今シーズンはもっと頑張りたい」

キャプテンの責任感は、大事な代表シーズンを前に、より強く感じている。だからといってそこにあるのは彼女の等身大の姿だ。背負いすぎることがよくないことも今シーズン、イタリアで改めて実感してきた。

「正直、今シーズンのイタリアはバレーボールを心から楽しめていない自分がいました。去年の代表シーズンがすごく楽しくて、それを基準にしてしまった。それ以上の自分を求めすぎて、理想と現実のギャップに苦しんでしまった。 “代表のキャプテンなんだから、所属チーム(セリエAのイゴール・ ゴルゴンゾーラ・ ノヴァーラ)でもこう振る舞わなきゃいけない”と自分を勝手に追い込んでいた部分もあった。でも、その捉え方を変えることができ、また一歩成長できたのかなと思っています」

自分を新たなステージに引き上げてきた自負はある。「バレーは正解や完璧を求めすぎると苦しくなる。でも、どんな勝ち方をしても1点は1点だし、勝ちは勝ち。そう割り切りながら、いろんな発見ができるのが面白さ。“こういう考え方もあるんだ”“こんなこともできるんだ”という発見が、今の私のモチベーション」だと語る。