秋に出没が増えた理由

清尾さんは、まず「山の実なり」が影響していると指摘します。

クマは草食に近い雑食で、ドングリを多く食べます。2025年の札幌市は、ミズナラのドングリが凶作でした。

ただ、「凶作だと必ずクマの出没が増える。豊作だと安心」というわけではありません。

クマは冬の間に、冬眠穴の中で出産・育児をします。

2024年はミズナラのドングリが豊作でした。年間を通して出没が少ない年でした。

クマの栄養状態がよく、冬の間に出産をすることができたと考えられます。

札幌市南区・2025年10月。自動撮影カメラに映ったクマ(札幌市提供)【画像で詳しく見る】

2025年の秋、市内の住宅地では親子の出没が目立ちました。

24年の豊作で子どもを出産した母グマが、25年の凶作で食べものに困り、住宅地に近づいてきた可能性が考えられます。

単純に凶作・豊作でその年の出没件数が決まるのではなく、前年からの影響もあることが伺えます。

ただ、出没の増加は山の豊凶だけが原因ではありません。過去には、凶作だったけれども出没が増えていない年もありました。

その差はどこにあるのでしょうか。