フィリピンの首都マニラで8日、カトリックの行事としては世界最大級とされる「ブラックナザレ祭」が3年ぶりに行われ、およそ9万人が行進に参加しました。

新型コロナの影響で2年続けて中止となっていた「ブラックナザレ祭」。本来は、奇跡の力を持つとされる黒いキリスト像を台車に乗せ、20時間以上かけてマニラの街を行進しますが、像に触ろうとする人が殺到して混乱するのを防ぐため、フィリピン当局は今回、キリスト像の行進は許可せず、ミサの会場での展示のみとなりました。

「ブラックナザレ」と呼ばれるこのキリスト像は、1600年代にメキシコから運ばれる際、船が火事になり、黒く焦げたと伝えられていて、スペイン統治時代に布教活動に用いられました。

3年ぶりの開催となった今年は、およそ8万8000人が行進に参加したということです。