東アジア情勢に詳しい、元RKB解説委員長で福岡女子大学副理事長の飯田和郎さんが、5月11日放送のRKBラジオ『田畑竜介 Grooooow Up』に出演しました。今週、アメリカのトランプ大統領が中国を訪問するのを前に、中国は「ピンポン外交」の記憶を呼び起こす「仕掛け」をしていますが、その意図と、そこに欠落している日本の存在について解説しました。

スポーツと政治の密接な関係

5月14日・15日、アメリカのトランプ大統領が中国を訪問し、習近平国家主席と会談します。トランプ氏の訪中は2期目では初めてのことです。それを前に、大統領を迎える側の中国は、さまざまな仕掛けを続けています。

最近では先週5月6日、アメリカ、イスラエルと戦闘が続くイランのアラグチ外相が北京を訪問し、王毅外相と会談しました。中国には自国のエネルギーの安定供給という目論見があるでしょう。同時に、友好関係にあるイランへの影響力をアメリカに見せつける場にもなりました。ただ、今回はそうした目立つ話ではなく、思惑が潜んでいる話を紹介したいと思います。

テーマは「スポーツと政治」です。もちろん米中関係の話ですが、それだけではありません。今回紹介するのは、本来なら日本も絡むべきストーリーであるにもかかわらず、中国がいま、意図的に日本を絡ませないようにしている話です。

「スポーツと政治」は本来、別々に語るべきテーマですが、時としてその二つは密接に連動します。2月のミラノ・コルティナ冬季五輪で、ウクライナに侵略したロシアと、その同盟国ベラルーシの選手が、国家を代表するのではなく個人の資格(中立選手)としてのみ参加が認められたことがよい例です。スポーツ交流に関し、極めて政治的なにおいのするメッセージが、さきごろ中国から発信されました。